◆ 臨 床 検 査 部 門 ◆ |
臨床検査とは患者さんが罹っている病気の診断や重症度の判定や臨床経過と治療効果の計画のための重要な判断材料になり、検体検査と生体検査に分けられます。 |
◆ 検 体 検 査 ◆ |
検体検査とは,血液・尿・便・痰などの材料(検体)を採取して,検査することです。下記の検査室でこの検査を行っています。 |
●一般検査室
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尿検査,便検査,穿刺液分泌物検査,鼻汁好酸球などを行っています。 |
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尿検査は試験紙によりPH,比重,蛋白,糖,潜血,ケトン体,ビリルビン,ウロビリノーゲンがわかり,尿沈査することにより顕微鏡で赤血球,白血球,円柱,上皮,細菌などを見ます。他に妊娠反応なども検査できます。
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便検査は潜血反応や寄生虫検査を行っています。 |
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穿刺液検査は髄液,腹水,胸水などの献体でいろいろな検査を行っています。 |
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●生化学,免疫血清検査室 |
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血液,尿,穿刺液などで次のような検査をしています。主な臓器や機能別に分けると下記のようになります。
肝臓:総蛋白,アルブミン,AST,ALT,LD,γ−GT,ChE,ビリルビン 腎臓:総蛋白,アルブミン,BUN,クレアチン,電解質 心臓:CK,CKMB,LD,電解質 膵臓:アミラーゼ,P−アミラーゼ 糖尿:血糖,尿糖,HbA1C 脂質:総コレステロール,HDLコレステロール,中性脂肪 内分泌:インスリン,婦人科ホルモン,甲状腺ホルモン,Ca 貧血:血清鉄,フェリチン 免疫:IgM,IgA,IgG,IgE,アレルギー検査,リュウマチ因子 感染:HBs抗原,HBs抗体,HCV抗体,梅毒反応 腫瘍マーカー:AFP,CEA,CA19−9,CA125 その他:CRP,SAA,蛋白分画,血中薬物濃度 |
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●血液検査室(輸血検査を含む) |
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血液検査の方法は広範多岐にわたっているが,それぞれの目的に応じて,大要次のようにしています。 |
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貧血の有無の判定 |
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貧血の種類判定 |
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炎症性中毒性機転の存否及び強度の判定 |
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出血性素因の有無及び種類判定 |
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白血病の有無の種類判定 |
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上記の判定するために検血一般,白血球分類,出血時間,凝固時間,PT,APTT,TT,HP,フィブリノーゲン
,Dダイマーの測定,その他血小板凝集能もやっています。 |
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輸血検査は安全で適正な輸血が行われるために,臨床検査技師が24時間対応しています。 |
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血液型検査(ABO式,Rh式) |
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不規則抗体検査 |
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交差適合試験 |
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●細菌検査室 |
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患者さんから採取した検体(血液,髄液,尿,穿刺液,膿分泌物,胆汁,糞便,咽頭,喀痰)から細菌を分離し,検出された菌の種類とどのような薬(抗生物質)が有効かを検査します。 |
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同様に患者さんから採取した検体から結核菌の有無を顕微鏡と培養により調べています。 |
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さらに,近年問題となっている薬剤耐性菌(たとえばMRSA)情報提供等により,院内感染対策にも積極的に取り組んでいます。 |
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検査結果は特別な場合を除き3〜4日でわかります。 |
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●病理検査室 |
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病理組織検査は生検材料,試験切除材料,摘出した手術材料などに”切り出し”を行った後,ホルマリン固定,脱水,包埋,薄切りして作製した標本にHE染色を行い,顕微鏡で病理的診断をする検査です。悪性,良性の決定,または組織的診断,腫瘍の拡がりを診断することは治療方針,予後を決めるために重要な役割を果たしております。 |
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細胞診検査は尿,喀痰,穿刺液,膣分泌物などの材料で癌細胞の有無を細胞レベルで調べます。その他トリコモナスやヘルペス封入体など発見します。スクリーニングとして検診活動にも利用しています。
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◆ 生 体 検 査 ◆ |
生体検査とは,患者さん自身と直接接して,からだの諸器官のはたらきや生体から発生する電気的信号を記録する検査です。下記の検査室でこの検査を行っています。 |
●生理機能検査室 |
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心電図検査は心臓の働きを調べる検査です。特に不整脈の有無の診断,心筋障害,心筋梗塞の診断など,また,この様な疾患の経過,予後及び治療法の判定などに重要な検査です。 |
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マスター負荷心電図は階段の昇り降りをして,心臓に運動・酸素欠乏等の負担を加えて心電図をとってみます。安静時には異常を認めない様な潜在性の循環障害を発見することができます。 |
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ホルター心電図は24時間の心電図を記録し,これを短時間に再生して異常を発見します。 |
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呼吸機能検査は呼吸器(肺)のはたらきを調べます。種々の呼吸器疾患による呼吸不全などの診断,重症度,治療効果及び予後の判定,そして各種外科的疾患の手術適応の決定や手術方法の選択などが検査の適応になります。 |
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超音波検査は心臓や腹部臓器,乳腺,甲状腺,胎児などの様態の観察を行うため,超音波で調べます。
胸と手首,足首を使いますので上半身が脱ぎやすい服装でおいで下さい。痛みや体への影響はありません。 |
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脳波検査は脳の働きを調べます。
痛みや体への影響はありません。(今考えていることや知能を調べる検査ではありません。) |
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●超音波検査室 |
●脳波検査室 |
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